Install Manifest

Install Manifestで、アドオンのインストールに必要な情報を定義します。ファイル名は「install.rdf」として、XPIファイルの最上位に配置します。

記述例

Install Manifestは、RDFで記述します。

<?xml version="1.0"?>

<RDF xmlns="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#"
     xmlns:em="http://www.mozilla.org/2004/em-rdf#">

  <Description about="urn:mozilla:install-manifest">
    <!-- ここにプロパティを記述する -->
  </Description>
</RDF>

必須のプロパティ

プロパティ 内容
id アドオンのID
type 追加機能の種類
name アドオンの名前
version アドオンのバージョン番号
targetApplication 拡張の対象となるアプリケーション
<?xml version="1.0"?>

<RDF xmlns="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#"
     xmlns:em="http://www.mozilla.org/2004/em-rdf#">

  <Description about="urn:mozilla:install-manifest">
    <em:id>sample@example.com</em:id>
    <em:type>2</em:type>
    <em:name>sample</em:name>
    <em:version>1.0</em:version>

    <em:targetApplication>
      <Description>
      </Description>
    </em:targetApplication>

  </Description>
</RDF>

id

<em:id>で、アドオンのIDを指定します。このIDはメールアドレス風の値となっていますが、メールアドレス形式である必要はなく、他のアドオンと異なるユニークな値とします。id - Install Manifests - Mozilla | MDN

<em:id>extensionname@example.org</em:id>

次のようなGUIDも可能ですが、これはFirefox 1.5より前の古い形式です。

<em:id>{daf44bf7-a45e-4450-979c-91cf07434c3d}</em:id>
Generating GUIDs | MDN

AMOでアドオンを公開したら、このIDは変更できなくなります。変更してアップロードしようとすると「アドオンの UUID が一致しません。」としてエラーとなります。

type

追加機能の種類を指定します。拡張機能では、これは「2」とします。

<em:type>2</em:type>

name

アドオンの名前を記述します。

version

アドオンのバージョン番号を記述します。

targetApplication

拡張の対象となるアプリケーション、つまりアドオンが適応するFirefoxについて記述します。

<em:targetApplication>
 <Description>
  <em:id>{ec8030f7-c20a-464f-9b0e-13a3a9e97384}</em:id>
  <em:minVersion>1.5</em:minVersion>
  <em:maxVersion>3.0.*</em:maxVersion>
 </Description>
</em:targetApplication>

ここでの<em:id>は、

{ec8030f7-c20a-464f-9b0e-13a3a9e97384}

とします。これはFirefoxのアプリケーションIDです。

プロパティ 内容
id FirefoxのアプリケーションID
minVersion アドオンが動作するFirefoxの最小バージョン
maxVersion アドオンが動作するFirefoxの最大バージョン

バージョン番号の指定は、正しいアプリケーションのバージョン :: Add-ons for Firefoxの表記に従います。

オプションのプロパティ

プロパティ 内容
description アドオンの説明。アドオンマネージャでのアドオン一覧に表示される
creator 作成者の名前。アドオンマネージャの[詳細]に表示される
homepageURL アドオンのホームページ。アドオンマネージャの[詳細]に表示される
optionsURL オプション設定のファイルのパス。アドオンマネージャの[設定]ボタンから、設定ウィンドウを表示できるようになる
localized 地域ごとのアドオンの説明。
iconURL アドオンのリストで表示されるアイコン
icon64URL アドオンの詳細で表示されるアイコン
bootstrap truetのとき、ブートストラップ型の拡張となる。ブートストラップ型拡張機能 - 拡張機能 | MDN
<em:description>A test extension</em:description>
<em:creator>Your Name Here</em:creator>
<em:homepageURL>http://example.com/</em:homepageURL>

<em:optionsURL>chrome://myPackage/content/prefs.xul</em:optionsURL>

optionsURL

アドオンマネージャの[設定]ボタンから開く、設定ウィンドウのファイルを指定します。optionsURL - Install Manifests | MDN

localized

地域ごとのアドオンの説明を記述します。必要とされる地域の説明が用意されていないときには、既定の説明が表示されます。≫ローカライズ

<em:localized>
  <Description>
    <em:locale>de-DE</em:locale> <!-- ドイツ語-ドイツ -->
    <em:name>Tab Sidebar</em:name>
    <em:description>Zeigt in einer Sidebar Vorschaubilder der Inhalte aller offenen Tabs an.</em:description>
  </Description>
</em:localized>
<em:localized>
  <Description>
    <em:locale>ja-JP</em:locale> <!-- 日本語-日本 -->
    <em:name>Tab Sidebar</em:name>
    <em:description> </em:description>
  </Description>
</em:localized>

iconURL

アドオンマネージャのリストに表示されるアイコンを指定します。ただしFirefox 3.6以降、アドオンのベース ディレクトリにicon.pngの名前でアイコンのファイルを配置することで、この指定の代替とできます。iconURL - Install Manifests - Mozilla | MDN

なおFirefox 4.0以降ではアイコンのサイズは48 x 48pxとすることとされており、これはAMOでの公開用のサイズとは異なります。

icon64URL

アドオンマネージャの詳細に表示されるアイコンを指定します。しかしこれもiconURLと同様に、それと同じディレクトリにicon64.pngの名前でファイルを配置することで済みます。icon64URL - Install Manifests - Mozilla | MDN

このアイコンのサイズは、その名前にあるように64 x 64pxとします。

参考

Firefoxアドオンの情報サイトから、まとめて検索