Windows Vista以降、検索語句は単語として扱われています。このためスペースなどで区切られない日本語で検索した場合、期待する結果を得られないことがあります。このような場合には「名前:~=検索語句
」のように、文字単位で処理されるようにキーワードを付加します。
Vista の検索は、これまでの Windows で使用されていた文字ベースの検索から、単語ベースの検索に仕様が大きく変更されました。 そのため、日本語の検索は、語句と語句との間にスペースがないという日本語の特性上、実際にはファイルに存在している語句を検索できないなど、期待する検索結果が得られない場合があります。
Windows Vista の検索において、語句が検索されない場合がある
検索条件の大文字/小文字は区別されません。
なおWindows 7には「高度な検索」メニューはなく、検索ボックスから条件を指定します。Windows 7では「高度な検索」がなくなったのですか?《マイクロソフトに聞きました》 (2011/01/20)
検索結果を絞り込むために、AND、ORやNOTの演算子を使用できます。これらはすべて大文字で記述します。
例 | 検索対象 |
---|---|
A B |
AとBという両方の単語を含むファイル |
A AND B |
|
A OR B |
AまたはBという単語を含むファイル |
A NOT B |
Aは含まれているが、Bという単語は含まないファイル |
NOT B |
Bという単語を含まないファイル |
"A B" |
「A B」という単語を含むファイル |
(A B) |
隣接したAとBという両方の単語を含むファイル |
サイズ:>1MB |
1MBより大きいファイル |
サイズ:<1MB |
1MBより小さいファイル |
サイズ:>=1MB |
1MB以上のファイル |
検索フィルターでは、ファイルのメタ情報を条件に検索できます。日本語または英語でプロパティ名を記述し、それにコロンに続けて値を記述します。プロパティ名の大文字/小文字は区別されず、コロンの全角/半角も区別されません。
名前:Keyword
代表的ものは下表に示す通りですが、これ以外のプロパティも検索フィルターとして利用できます。
日本語表記 | 英語表記 |
---|---|
アルバム |
|
アーティスト |
|
サイズ |
System.Size |
ジャンル |
|
タイトル |
|
タグ |
System.Keywords |
フォルダーのパス |
|
作成日時 |
|
作成者 |
System.Author |
分類 |
System.Kind |
名前 |
System.FileName |
年 |
|
撮影日時 |
|
更新日時 |
System.DateModified |
種類 |
|
評価 |
|
長さ |
検索フィルターの候補は、検索ボックスにフォーカスを合わせることでも表示されます。しかしそのとき表示される候補は、対象のフォルダの種類に依存します。
属性は検索フィルターにそのまま指定できません。Windows 7では、
attributes:attribute code
の書式で指定できますが、それ以降では機能しません。How to search for Explorer files that are read-only Solved - Windows 7 Help Forums
その場合にはdirコマンドで、
dir /ar /s
のように、属性を条件にしてファイルの一覧を取得します。
例 | 検索対象 | 備考 |
---|---|---|
名前:A |
名前に、Aという単語を含むファイル | 部分一致 |
名前:~=A |
名前に、Aという文字列を含むファイル | |
名前:~!A |
名前に、Aという文字列を含まないファイル | |
名前:=A |
名前が、Aであるファイル | 完全一致 |
名前:<>A |
名前が、Aではないファイル | |
名前:<A |
名前が、Aから始まるファイル | 前方一致 |
名前:>A |
名前が、Aで終わるファイル | 後方一致 |
例 | 検索対象 |
---|---|
サイズ:<1mb |
サイズが、1MBより小さいファイル |
サイズ:>1mb |
サイズが、1MBより大きいファイル |
サイズ:>1024kb |
|
サイズ:>=1mb |
サイズが、1MB以上のファイル |
サイズ:>1mb AND サイズ:<16mb |
サイズが、1~16MBのファイル |
サイズ:大きい |
例 | 検索対象 |
---|---|
更新日時:今日 |
更新日時が、今日のファイル |
更新日時:=2001 |
更新日時が、2001年のファイル |
更新日時:=2001/05/06 |
更新日時が、2001/05/06のファイル |
更新日時:=01/05/06 |
|
更新日時:<01/05/06 |
更新日時が、2001/05/06より前のファイル |
更新日時:>01/05/06 |
更新日時が、2001/05/06より後のファイル |
更新日時:>=01/05/06 |
更新日時が、2001/05/06以降のファイル |
例 | 検索対象 |
---|---|
分類:folder |
種類が、ファイル フォルダー |
[フォルダー オプション]の[検索]タブで、検索方法を設定できます。
[自然言語検索を使用する]をチェックすると、検索演算子を使用せずとも複雑な検索を行えるようになります。自然言語検索の使用 - Windows の検索に関する詳細なヒント
Windows 10でAnniversary Updateを適用すると、検索結果のレイアウトが既定で[コンテンツ]となり、それを変更しても維持されなくなります。この問題はレジストリを修正し、検索結果のレイアウトの既定値を変更することで解決できます。
[HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Classes\Local Settings\Software\Microsoft\Windows\Shell\Bags\AllFolders\Shell\{7FDE1A1E-8B31-49A5-93B8-6BE14CFA4943}] "LogicalViewMode"=dword:00000001 "Mode"=dword:00000004
さらにフォルダごとの設定が初期化されるように、次の2つのキー以下を削除します。
[-HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Classes\Local Settings\Software\Microsoft\Windows\Shell\BagMRU] [-HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Classes\Local Settings\Software\Microsoft\Windows\Shell\Bags]Change Search Results Default View Mode to Details instead of Content
既定では"FolderName (C:\dir1\dir2)"の形式で表示されますが、これはカラムヘッダのコンテキストメニューで[その他]を選択し、そこで[フォルダーのパス]をチェックすることで"C:\dir1\dir2\FolderName"の形式を追加できます。windows 7 - How do I view the full path in search results? - Super User
インデックスの方法は[インデックスのオプション]から設定でき、これはコントロールパネルからその名前で検索することで呼び出せます。
この機能の実体はWindows Search (WSearch) で、プロセスやデータは下表のようになっています。
インデックス作成のプロセス |
|
インデックスの既定の保存場所 | %ProgramData%\Microsoft\Search |
特定のフォルダをインデックスの対象とするには、そのフォルダで検索したときに表示される[インデックスが作成されていない場所 ** では、検索が遅くなる場合があります。クリックしてインデックスを追加してください...]のメッセージをクリックして、[インデックスに追加]を選択します。
特定の種類のファイルをインデックスの対象とするには、[インデックスのオプション]ダイアログで[詳細設定]をクリックして、[詳細オプション]を開きます。そして[ファイルの種類]タブで、対象とするファイルにチェックを入れます。なお既定では、すべてのファイルがインデックスの対象となっています。詳細インデックス オプションを変更する
またこのダイアログで、[プロパティとファイルのコンテンツのインデックスを作成する]を選択することで、ファイルの内容も検索対象とできます。ただしそのためにはそのファイル形式に対応したIFilterが必要で、それがインストールされていないと「登録されているIFilterが見つかりません」としてエラーとなります。
対象とするファイルの種類を変更すると、すべてのインデックスが再作成されます。
インデックスを作成する対象が不必要に多い場合には、これを削減することで検索時間の短縮を期待できます。
インデックスの対象を削除するには、まず[インデックスのオプション]ウィンドウで、[変更]をクリックします。そうすると[インデックスが作成された場所]ウィンドウが表示されます。そこの[選択された場所の変更]のフォルダ ツリーでチェックされている項目がインデックスの対象となりますので、そこで不要な項目のチェックを外すことで対象から削除できます。ちなみに[選択された場所の概要]の項目をクリックすると、フォルダ ツリーでの位置を確認できます。Windows 7でインデックスが作成される場所を削除する方法 - NEC LAVIE公式サイト
特定のフォルダでファイルのコンテンツに対するインデックスが無効にされていると、[選択された場所の変更]のフォルダツリーでそのフォルダをポイントしたときに「このフォルダーでは、ファイル コンテンツに対するインデックス作成は無効になっています。この設定を変更するには、このフォルダーのプロパティ ダイアログ ボックスで、[このフォルダー内のファイルに対し、プロパティだけでなくコンテンツにもインデックスを付ける] をオンにしてください。」と表示されます。
この指摘に従いインデックスを有効にするには、そのフォルダを右クリックし[プロパティ]を選択します。そして[全般]タブで[詳細設定]をクリックし、[このフォルダー内のファイルに対し…]にチェックを入れます。
[インデックスのオプション]下部の[検索とインデックス作成のトラブルシューティング]から、問題を検証できます。
Windows Search ディレクトリ上の正しくないアクセス許可 | Windows Search データ ディレクトリに設定されているアクセス許可が正しくないと、検索サービスがコンピューターの検索インデックスに対するアクセスや更新を実行できないことがあります。その結果、検索に長い時間がかかる場合や検索結果が不完全になる場合があります。 |
Windows Search フィルター ホスト プロセスの失敗 | Search フィルター ホストに問題があると、Windows Search サービスにエラーが発生し、検索に失敗する場合や不完全な検索結果が返される場合があります。 |
Windows Search サービスの予期しないシャットダウン | Windows Search サービスがメンテナンスの実行中に強制的にシャットダウンされると、検索に失敗する場合や不完全な検索結果が返される場合があります。 |
Windows Search サービスの予期しないシャットダウン | Windows Search サービスが強制的にシャットダウンされると、検索に失敗する場合や不完全な検索結果が返される場合があります。 |
Windows Search サービスは実行されていません | Windows Search サービスが実行されていないと、検索速度が遅くなり、項目の一部が検索されない場合があります。 |
Windows Search サービスの失敗 | Windows Search サービスに問題が発生すると、検索に失敗する場合や不完全な検索結果が返される場合があります。 |
Windows Search プロトコル ホスト プロセスの失敗 | Search プロトコル ホストに問題があると、Windows Search サービスにエラーが発生し、検索に失敗する場合や不完全な検索結果が返される場合があります。 |
検索結果の[検索]タブにある[オプション]の[最近の検索内容]を表示し、そこの[検索履歴のクリア]を実行することで検索履歴を削除できます。
既定ではエクスプローラで検索したキーワードは保存され、検索ボックスから入力するときにそれが候補として表示されます。
この機能を無効にするには、まずローカル グループ ポリシー エディターを起動します。そして【ユーザーの構成 → 管理用テンプレート → Windowsコンポーネント → エクスプローラー】とたどり、[エクスプローラーの検索ボックスで最近検索したエントリの表示を無効にする]の設定を[有効]にします。レッツ! Windows 7 - ユーザーインタフェース編(4) (1) エクスプローラーの検索ボックスが持つ履歴機能を無効にする | マイナビニュース 阿久津良和 (2009/11/08)
この設定は、レジストリエディタから[HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Windows\Explorer]に[DisableSearchBoxSuggestions]のキーを作成し、その値を1に設定することと同じです。
期待する検索結果を得られない場合には、その対象ごとに次の設定を確認します。