仮想マシンの設定

VirtualBoxマネージャーのメニューの【仮想マシン → 設定】から、選択されている仮想マシンの設定を確認、変更できます。

たいていの設定は、ゲストOSの状態が[電源オフ]となっていないと変更できません。

グローバル設定データ (Global configuration data)

VirtualBox管理下のすべての仮想マシンの設定は、既定で%HOMEPATH%\.VirtualBox\VirtualBox.xmlにあります。本来このファイルを直接編集すべきではありませんが、VirtualBox上では問題を解決できない場合、このファイルの修正によって解決できることがあります。

一般

チップセット

  • PIIX3 … 既定。互換性が高い。古いOSに最適
  • ICH9 …

拡張機能

機能 目的
I/O APICを有効化 I/O Advanced Programmable Interrupt Controller。複数のプロセッサーを割り当てるには必須
PAE/NXを有効化  
   

ディスプレイ (Display)

ビデオメモリー

128MB以上を割り当てるには、ディスプレイ数を増加させます。割り当て後、ディスプレイ数は元の数に戻せます。

グラフィックスコントローラー

  • VBoxSVGA … ゲストがLinuxやWindows 7以降での既定。Guest Additionsが必要
  • VBoxVGA … ゲストがWindows 7より前で使用する
  • VMSVGA … VMware SVGA graphic deviceをエミュレートするときに使用する。Guest Additionsが必要

VMSVGAではゲストOSの画面が自動でリサイズされないときには、VBoxVGAなどに変更してみます。

アクセラレーション

2Dビデオアクセラレーションは、ゲストのWindowsに対してのみ有効です。

ビデオキャプチャー (Video Capture)

ゲストOSのスクリーンを、WebM形式の動画で保存できます。これはメニューの【表示 → ビデオキャプチャー】から記録を開始できます。そしてそれは、設定の[ディスプレイ]の[ビデオキャプチャー]のファイルパスで指定されている場所に保存されます。

オーディオ (Audio)

  • Intel HD オーディオ (Intel HD Audio controller)
  • ICH AC97 (Intel AC'97 controller)
  • SoundBlaster 16 (SoundBlaster 16 card)

ネットワーク (Networking)

ネットワークモード
モード  
未割り当て
(Not attached)
 
NAT NATで接続。IPアドレスはVMによって割り当て [既定]
NATネットワーク
(NAT Network)
上記のNATと同様だが、仮想マシン間でも接続可能
ブリッジアダプター
(Bridged networking)
物理的なネットワーク アダプタを介して通信。IPアドレスは外部のDHCPで割り当て 6.5. Bridged networking - Chapter 6. Virtual networking
内部ネットワーク
(Internal networking)
ブリッジアダプタと同様だが、接続できるのが仮想マシン間に限定される 6.6. Internal networking - Chapter 6. Virtual networking
ホストオンリーアダプター
(Host-only networking)
ブリッジアダプタと同様だが、接続できるのが仮想マシン間とホスト間に限定される6.7. Host-only networking - Chapter 6. Virtual networking
汎用ドライバー
(Generic networking)
 
ネットワーク構成の変更 - 仮想PCで学ぶ「体当たり」Windowsシステム管理:第10回 Oracle VM VirtualBoxを使う(後) (2/3) - @IT ネットワークアダプタの種類 - 仮想化ソフトウェア VirtualBox の使い方

NAT (Network Address Translation)

ポートフォワーディング (port forwarding)

ホストOSへのアクセス

ホストOSのlocalhostへは10.0.2.2、またはホスト側に割り当てられたIPアドレスからアクセスできます。Addressing localhost from a virtualbox virtual machine - Stack Overflow

このときホスト側では、localhost以外のホスト名でアクセスされることを意識する必要があります。

USBデバイス

  • USB 1.1 (OHCI) コントローラー
  • USB 2.0 (EHCI) コントローラー
  • USB 3.0 (xHCI) コントローラー

USBデバイスが正しく認識されないときには、仮想マシンの設定の[USB]にあるUSBコントローラーの設定を確認します。

仮想マシンへの割り当ての失敗

「USBデバイスをアタッチできません」、「USB デバイス"xx"の仮想マシン"yy"への割り当てに失敗しました。」として失敗することがあります。

VERR_PDM_NO_USB_PORTS

Failed to create a proxy device for the USB device. (Error: VERR_PDM_NO_USB_PORTS).

終了コード : E_FAIL (0x80004005)
コンポーネント: ConsoleWrap

USB 3.0で接続しているならば、USB 2.0のポートへ接続します。または機能拡張パッケージを導入したうえで、仮想マシンの設定の[USB]でUSBコントローラーを[USB 3.0 (xHCI) コントローラー]に切り替えます。#15050 (Can not connect USB Stick to VM) – Oracle VM VirtualBox

busy with a previous request

USB device 'xx' with UUID {**} is busy with a previous request. Please try again later.

終了コード : E_INVALIDARG (0x80070057)
コンポーネント: HostUSBDevice

以前に接続していた元のポートへ、接続し直します。またはホストOSを再起動します。

共有フォルダ (Shared folders)

VirtualBoxのメニューの【デバイス → 共有フォルダー設定】から、共有フォルダの設定をできます。ここで指定する共有フォルダは、ホスト側でも共有を有効にしておかなければなりません。

ここでの設定を再起動後も維持するならば、設定時に[永続化する]をチェックします。

OSごとのファイルの共有方法

共有フォルダの代替

ホストとゲスト間でのファイルのやりとりが目的ならば、ホストとゲスト間でのドラッグ&ドロップを有効化することでも代替できます。

共有フォルダやドラッグ&ドロップが期待通りに機能しない場合には、USBメモリなどのUSBデバイスを介してファイルをコピーする方法もあります。その場合はメニューの【デバイス → USB デバイス】から、[Generic Mass Storage Device]を選択します。