ファイル (ブック) を暗号化することで、それを開くのにパスワードを要求できます。
ここで解説するのはシートやセルの保護ではなく、ファイルを保護する方法です。
パスワードの設定は、メニューの
のいずれかから行えます。[配布準備]からは読み取りのパスワードを設定するのみですが、[名前を付けて保存]からは詳細な設定が可能です。
ファイルを暗号化するには、Officeボタンをクリックし【配布準備 → ドキュメントの暗号化】をクリックします。
[ドキュメントの暗号化 (Encrypt Document)]ダイアログで、パスワードを設定します。
そしてファイルを保存すると、次にそのファイルを開くときにはパスワードが必要となります。
Officeボタンから[名前を付けて保存]をクリックします。そして表示されたウィンドウ右下にある[ツール]をクリックし、続けて[全般オプション]をクリックします。
そして[読み取りパスワード]にパスワードを入力し、[OK]をクリックします。
パスワードの確認を求められるので、再度パスワードを入力し[OK]をクリックします。[名前を付けて保存]のウィンドウに戻るので、[保存]をクリックしてファイルを保存します。
パスワードは、パスワードの設定と同じ手順により変更できます。[配布準備]でも[名前を付けて保存]からでも、パスワードの入力画面で新しいパスワードを設定することで、そのパスワードに変更されます。
空のパスワードを設定して保存することで、パスワードを削除できます。手順はパスワードの変更と同じで、パスワード入力画面で入力されている文字を削除することで、パスワードの変更ではなく削除となります。
暗号化アルゴリズムには、既定で「Microsoft Enhanced RSA and AES Cryptographic Provider」というAESの128bitの方式が用いられます。
Excel2003までは暗号化方式を選択する機能がありましたが、Excel2007にはそのような機能はなく、ツールを使用するかレジストリを書き換えるしかありません。Word 2007、Excel 2007、PowerPoint 2007 で既定の暗号化プロバイダを変更する方法
パスワードを解析し解除するツールも存在しますが、総当たり (Brute-force) で解除を試みるだけのため、パスワードの強度に配慮すれば現実的な時間では解除できないはずです。