セル参照 (cell reference)

ワークシートのセルの参照方法について解説します。

A1参照形式

列にアルファベット、行に番号を使いセルを参照します。これは既定の参照形式です。

参照セル 記述
列A、行10のセル A10
列A~E、行10~20のセル範囲 A10:E20
行5~10のすべてのセル 5:10
列H~Jのすべてのセル H:J
参照方法 記述例
相対参照 A1
絶対参照 $A$1
複合参照 $A1またはA$1

他のワークシートを参照 (外部参照)

たとえばワークシートSheet1のA列1行を参照するには、

Sheet1!A1

のようにします。

3-D参照形式

ブック内の複数のワークシートの同一セルを参照します。

たとえばワークシートSheet1から、Sheet3のA列1行を参照するには、

Sheet1:Sheet3!A1

のようにします。これはセル範囲を指定する参照演算子の使用法と同じです。

R1C1参照形式

行 (Row) と列 (Column) の両方を、番号で指定して参照します。これはマクロから使用すると便利です。

A1形式とは、行と列の順が逆になることに注意が必要です。

参照方法 記述例 説明
相対 R[-1] 1つ上の行全体
R[-2]C 同じ列で 2行上のセル
R[2]C[2] 2行下で 2列右のセル
絶対 R2C2 行2の列2にあるセル
R アクティブ セルのある行

参照形式の変更

R1C1参照形式を使用するには、Officeボタンから[Excelのオプション]を開き、[数式]タブにある[R1C1 参照形式を使用する]にチェックを入れます。

セル範囲の名前

セル範囲に名前をつけることで、その範囲の管理が容易になります。たとえば定義された名前の参照範囲を変更すると、その名前を使用する場所においても参照範囲が変更されます。数式で名前を定義し使用する - Microsoft サポート

名前を付けるには、セルを選択した状態で[名前ボックス]に入力します。

定義した名前は、[数式]タブの[名前の管理]で一覧できます。

範囲

既定では名前はブック単位で管理され、すでにある名前を付けようとすると「入力した名前は既に存在します。一意の名前を入力してください。」として失敗します。この範囲をシートとするには[数式]タブの[名前の定義]からウィンドウを開き、そこで[範囲]を任意のシートとします。シートが異なれば同じ名前であっても認められます。

範囲がブックとシートで異なる同じ名前が使用されたときには、そのシート内ではそのシート向けの名前が適用されます。たとえば下表のように名前が定義されているとき、

名前 参照範囲 範囲
A =Sheet1!$A$1 ブック
A =Sheet1!$A$2 Sheet1

Sheet1では"A"はSheet1!$A$2を参照しますが、Sheet2ではSheet1!$A$1となります。